大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和25(れ)690 判決

主 文

本件上告を棄却する。

理 由

弁護人大西和夫上告趣意第一点について。

公判廷における被告人の自白は、憲法三八条又は刑訴応急措置法一〇条各三項に

いわゆる自白に含まれないことは当裁判所大法廷の判例とするところであるから、

まして、罪となるべき事実でない所論前科の事実のごときを原審の公判廷における

被告人の供述だけでこれを認定しても違法とはいえない。論旨はそれ故に採用でき

ない。

同第二点について。

しかし、原判決挙示の証拠中所論各証人の供述は、いずれもその実験した事実を

供述したもので、単なる推測乃至想像とは認められない。そして、これらの証拠を

綜合すれば、原判示の窃盗の事実認定を肯認するに充分であつて、所論は、原審の

裁量に属する証拠の判断を非難するに帰し適法な上告理由ではない。

よつて旧刑訴四四六条に従い主文のとおり判決する。

この判決は裁判官全員の一致した意見である。

検察官 竹原精太郎関与

昭和二五年一一月三〇日

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 齋 藤 悠 輔

裁判官 澤 田 竹 治 郎

裁判官 岩 松 三 郎

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